« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »

2005年7月29日 (金)

プログラミングについて

初等中等情報教育におけるプログラミングの扱いが悲惨な状態にあることは、多くの研究者には知られている。だが、実際の学校の先生方はどのように思っているのだろうか?もし、プログラミングを教えなさいということになれば、改めてそれを学ばなければならなくなるので、面倒だと思うに違いない。

もし、高等学校でプログラミングを教えてくださいということになったとき、いったいどんな言語を用いればいいだろうか?マイクロソフトしか使ったことない人は、VBを本格的に学ぼうということになるのだろうか。あるいはエクセルのVBマクロを学ぼうという話になるかもしれない。

昔からプログラミングの入門として常識的だったBASIC言語であるが、いまは処理系を入手することが簡単ではないといわれているし、仮に入手できたとしても、プロテクトモードで動作しているPCの一つのメモリ環境の中でのインタープリタでしかないから、いわば「まねごと」のような環境でプログラムを作らざるを得ないということになる。それでも、やらないよりはずっとましかもしれない。

さて、いったい何のために高校でプログラミングを学ぶのかということを考え直してみると、その理由の一つに「アルゴリズムを理解するため」というのがあることがわかる。もちろん、アルゴリズムを学ぶことは非常に重要である。しかし、プログラミングの例に限らず、しばしば多くの教育者が誤った道をたどる。それは「Aを学ばせたいときはAを教えればいい」というものである。教育はそんなに簡単なものではない。学んでほしいことをそのまま教えることよりも、学んで欲しいことの準備を教えてモチベーションを高めることの方が近道だと思う。アルゴリズムを教えるとアルゴリズムが身に付くというものではない。

話を元に戻そう。

アルゴリズムを学ぶために最適な言語って何だろうか。PrologとかLispも魅力的ではあるが、一方で、BASICのような安直系言語も捨てがたい。僕はBASICで数千行のプログラムを自力で書いた。それは、N88BASICで動く通信ソフトである。通信ソフトを買うお金がなかったので、自分で作った。そのときに、変数管理、変数スコープ、簡単なスタックを配列で実現する、漢字コード変換、ハードウェアbusy時の対応、ファイル保存IO、モデムとのハンドシェークプロトコル、エスケープシーケンスなどいろいろなことを独学した。(当時、僕は数学科の1年生でした。)でも、いまは JavaScript が初心者向きなのかな。

ま、ここは研究「雑」報なので、こんなところで今日はおしまい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年7月25日 (月)

学校のプライバシーポリシー

個人情報保護の問題について、特に学校を対象にして絞りこんで議論をしている人があまり多くないせいか、メーリングリストやweb掲示板でも議論が起こると、いろいろな意見が出てくる。僕は東京農工大学の個人情報保護関係の委員の委嘱を受けていて、プライバシーポリシーの作成、特に別表の作成と公開では、いろいろと意見を述べてしまい、その結果、職員の方々に多大な御苦労をお願いすることになったが、それはともあれ、プライバシーポリシーと、その別表の公開が、整備が済んだものからではあるが始まったのは喜ばしい。こういう業務は研究と直接結び付くものでもあるので、やっていて少し気分がよくなる。(特に別表の作成にお願いした作業量が膨大だった。同じようなものは他の大学では出てきてないので、日本で最初?になるかと思います。)

ところで、今日の午後は、国分寺市役所で堀部先生の講演会だった。講演会の後に控室に押しかけて「学校の個人情報保護」について意見を伺ったところ、堀部先生もいろいろとお考えがあるとのことだった。(細かいは話は省略)。堀部先生もお忙しそうで、大変だなぁ。

追記: 堀部先生って誰?という方は、こちらをどうぞ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年7月21日 (木)

自分にしかできない編集作業か?

今日は、サイズが大きめの某文書の加工という仕事をした。09:30に研究室について、昼食その他の時間以外のすべての時間をその作業に費やし、21:10までかかるという大変な仕事だった。

具体的に何をやったのかといえば、A4で50ページの pLaTeX2e 形式の文書を html のファイルすることであった。

最初、latex2html でも使おうか…と google であちこちを見たら、「FreeBSDのportsにある」との記述を発見した。そこで、早速 build しようかと思ったのだが、buildが全くできない。どうも、portsのメンテナンスメンバーによって最近行なわれたLaTeXについての方針変更の影響のようだった。

latex2html をあきらめ、emacsの上で自力で html に書き換えることにした。自力といっても、キーボードマクロや query-replace-regexp を多用することで、かなりの作業を自動化できた。とりあえず体裁が整った。

この時点で昼過ぎになってしまい昼食休憩。

午後は、chapter-section-subsectionなどのナンバリングを始めた。最初はCSSのcounterを使ってみたのだが、僕のブラウザ(Mozilla 1.7 on FreeBSD)では全く動作しない。いろいろ試しているうちに1時間。あきらめてマニュアルでナンバーを打つことにした。htmlファイルのウインドウを2バッファに分割し、latexのauxファイルを片方に読み込み、section関係の行だけを残してから番号とタイトルだけを残して後は(ほぼキーボードマクロで)消した。次に、章タイトルなどをauxファイルだったバッファから読みだして、それをhtmlのバッファで search-forward-string で捜し出し、auxファイルから番号を切り出してペースとするという作業だ。このほとんどの作業はキーボードマクロでできた。

そして最後の難関は画像ファイルの導入と、表・画像番号のreferenceの反映だ。ここで、目の前のディスプレイは Mozilla 1.7 on FreeBSD なのだが、左側の iMac に Safari 1.1 を立ち上げ、さらに IE 5.0 for Mac も立ち上げる。右側の MS-XP でも IE 6.0 を立ち上げる。そして、div 関係のCSSを睨みながら、どのブラウザでも同じように見えるようにcssを書いていく。結果として、IE 5.0 for Mac では少し表示がずれてしまうが、割りと満足の行く位置に画像が出た。この辺りで html lint なども使い始め、95点以上となるように直しを入れた。

一つの画像が出ると残りの画像も同じように出せるはずなのだが、実は、元画像の形式は bmp, gif, jpeg, png とバラエティが広く、これを少しだけ統一しながら色などを落してサイズを小さくする。そして、referenceを直し終ったら、何時のまにか 20:45 だった。

悲しい。

最初から perl か何かで文書を作っておいて、一発で pLaTeX と html 両方のソースを生成するようにしておく方が効率的だったかも。

僕が尊敬する某N先生が日頃「他の人でもできる仕事で忙しくするのは避けるように」とアドバイスしておられるのを思い出した。今日の仕事はどうだったのかなぁと深く反省。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年7月19日 (火)

「情報」入試に関する記事

旺文社の蛍雪時代のトップページに、現在、「18年度新課程入試情報」として、東京農工大学工学部情報工学科(平成17年度までは情報コミュニケーション工学科)の教科情報の入試に関する中森先生の記事へのリンクが掲載されている。

東京農工大学をはじめとするいくつかの大学における教科「情報」の入試に関する活動を包括的にまとめた文章である。興味がある方にはぜひとも御覧いただきたいと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年7月17日 (日)

研究と実益

前任の神戸大学発達科学部には、例えば料理の研究をしている先生や、例えば衣服の研究をしている先生や、例えば音楽の研究をしている先生がおられた。その先生が大学の中で料理を作ったり、いい服を着ていたり、楽器を演奏したりしても、誰も文句はいわない。母校の早稲田大学には、メディアの研究をしている先生がいた。その先生が新聞に記事を書いたりしても、誰も文句なんていわない。僕の場合は、研究分野が「情報教育、情報倫理教育」なので、blogを作ったり、web日記を作ってみたりすることが上記の料理作りなどに該当するともいえる。blogのプログラムくらい自作できるし、それを自分の研究室のサーバー(メモリはたったの128MBしかない)で安定運用させることだって、研究に必要な実験であると思う。

これ以上のことは細かく書かないが、blog(「辰己の行動記録」)を外部サイトに移さざるを得なかった事情を類推して頂きたい。

「辰己の行動記録」の移転先を知りたい方は、辰己宛にメールをください。

そういえば、早稲田大学には「火の玉教授」と呼ばれた先生がいた。彼もテレビによく出ていたが、彼がテレビに出ることを文句いう人なんていなかったと思う。

| | コメント (0)

研究と実践の両輪

医学部の先生にも、医療の現場に関わらない人と、関わる人がいる。特に理論的な研究であれば、患者と対応することよりも顕微鏡を覗いたり、試料分析を行なう方が研究につながることが明らかだが、実践的な研究をしたいという医学部の先生が、自分自身は付属病院や他の病院で治療に関わらないということはないだろう。もし、治療に関わらない医学部教員が「自分は医療実践についての研究をしています」と発言すれば、それは一体どういう意味なんだ?と問われるに違いない。

実践指向の研究は、実践があって初めて成り立つものだと思う。僕の最近の研究は「個人情報保護」「情報セキュリティ」「情報倫理教育(科研費あり)」「高等学校の教科『情報』の教員養成」「大学における『一般情報処理教育』のあり方」「プログラミング教育法」「数学教育における情報機器の活用(科研費あり)」「自閉症者へのコミュニケーション支援機器の開発(科研費あり)」である。教育に関することは、非常勤の授業の現場でいろいろ実践している。授業の場所が実践の場所、つまり研究の場所でもある。

なお、国分寺市情報公開・個人情報保護審議会での活動も研究の一部である。

| | コメント (0)

2005年7月 1日 (金)

ユビキタスラーニング

「ユビキタスラーニング」なんて言葉、つい5年前には誰も聞いたことがなかったのに、最近結構話題になっている。これからどんな研究が行なわれどんな仕組みができるのかはわからないけど、コンテンツに向いているものとそうでないものがあるってことは、実験の過程で明らかにして欲しいなって思う。言い替えると、コンテンツ次第では失敗する実験もあるだろうけど、それを無理に「成功した」なんてこじつけて欲しくないってことです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »