チャレンジ・ドリトル!
情報処理学会では、「夏のプログラミングシンポジウム」というのを開催している。今年のテーマは「プログラミング道」だそうで、「プログラミング教育」について話を…というお誘いがあった。せっかくだからということで話をさせて頂くことにして、さて、何を話そうかと具体化作業を進めていた。
初等中等教育において、プログラミングが忌避されている現状を話すことも大事だとは思うが、もう一つ、大事なテーマがあった。「情報教育の音楽化」だ。
思えば1998年、まだ神戸大学に着任する前の話「初等中等情報教育でプログラミングを扱うべきだ」という内容で、「夏のプログラミングシンポジウム」で話をした。その時の記録は、こんなところ↓に残っている。
http://www.tt.tuat.ac.jp/Prosym-s/happyou.html
その後、あちこちでこのことをいい続けてきた。途中で「情報教育の音楽化」といういいタイトルをつけることになった。「音楽教育の手法で、情報教育の目標を」ということだ。
実は開発費も欲しかったので、あちこちの研究公募にこのテーマを出した。しかし、「音楽教育の情報化」ならいざ知らず、「情報教育の音楽化」なんてテーマにお金はつかなかった。
そんなこんなの日々が続いているうちに、ドリトルに出会った。当時のドリトルはグラフィックスのみを出力として持っていたので、初心者用言語としては大変面白かったし、実践例もすばらしいものばかりだったのだが、自分の欲求を満たすものではなかった。
ある日、ふと、兼宗先生に「ドリトルに音が欲しい」をお願いをした。いつのまにかドリトルは音を鳴らせるようになっていた。
そこで今回の夏のプログラミングシンポジウムでは、ドリトルをプラットフォームにして、プログラミング未経験(ドリトルでさえも触ったことがない)の高校生向けに、「ドリトルを利用した楽譜作成によるプログラミング入門」というような教材を提案してみたいと思っている。
てなわけでこの数日、ドリトルと格闘している。最近、Object指向言語でのプログラミングから遠ざかっていたので、プログラムを書きながら懐かしい概念を引き出しから取り出してきた。SmallTalk とか C++ など、一応勉強したし、ちょっとはプログラムを書いていたけど、最近の仕事ではこういった言語を必要とすることってほとんどないんだよね。
あと、いくつか欲しい仕様が出てきた。ひとつは「タイマー」には「待つ」があるのに、演奏には「待つ」がないので、現状ではカラオケのようなことができない。フレーズごとに歌詞を出すということをしてみたい。でも、これはすぐにできそうなお返事を頂いた。次に、音の長さと音程にもう少しバリエーションが欲しい。付点の概念は難しい。半音は、できなくはないけどちょっと面倒だ。このあたりは今まで本格的に演奏機能を使っている人がいなかったかららしいので、ある意味開発に寄与できているのかも知れない。とすれば光栄だ。
有名過ぎるとは思うが、ドリトルの web page はこちら。
http://kanemune.cc.hit-u.ac.jp/dolittle/
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コメント
PukiWiki対Drupal:
Drupalでブログを作ってみたが,どうだろうか。 PukiWikiとどちらが使いやすいだろうか。そういえば辰己さんのブログはSafariにRSS登録しているのにちっとも更新が出てこないな,と不思議に...
投稿: Tracked from Okumura's Blog | 2005年10月 9日 (日) 08:08
Commented by okumura at 2005-09-11 21:28
本題とは関係ありませんが,ここのRSSは機能しているんでしょうか。それともSafariが悪いのかな。
Commented by ttmtko at 2005-09-11 22:07
http://ttmtko.exblog.jp/index.xml
FireFox なら(Mac上のでも)いけましたよ。
Commented by okumura at 2005-09-11 22:28
あれあれ,Safariでもできるようになった!
投稿: okumura and me | 2005年10月 9日 (日) 08:10