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2006年5月24日 (水)

「リンクに許諾は必要かの議論」についての議論

マナーやエチケットというのは、技術やインフラの変化で変わるものです。

WWWが登場してすぐの頃(1992年頃)は、インターネットは研究者のためのネットワークでしたから、リンクを作ることに許諾なんて不要でした。メールアドレスやホスト名の一覧などが公然と配布されていました。nslookup して ls してなんて平気でした。finger も堂々と使われていましたね。Unix では ~ は chmod 755 が常識でした。

1994年頃から商業利用が本格的に始まって、1995年頃になると「URLは電話番号と同じ」という認識から、リンクを作るには許可が必要という認識が広がり始めました。

1998年頃には BASIC 認証の手法が普及し始めたので、今度は「リンクして欲しくないページは自分でパスワード認証で守るべき。だからこそ、パスワード認証がついていないページに勝手にリンクしても構わないよ」というようになりました。それでも「隠しURL」があって、どのページからもリンクされていないところに著作物を置いたりしている人がいました。

2002年頃になると、個人情報漏洩が社会問題になってきて、結果として勝手にリンクを嫌う風潮がでてきました。

2004年頃になるとblogブームが始まって、またまた「個人情報書き込み自由」な風潮が出てきました。また、URL推定の技術も向上してきて、検索ロボットが勝手にURLを見つけてしまうとか、あるいは、ネット上にURLを収集する強制プロキシ(メールの内容を見ることもある)に盗まれるということも起こるようになりました。最近は SNS(mixiなど)なら何でも書いていいと勘違いして個人情報も著作物も掲示しているコマッタチャンがでてくるようになりました。

現在は、どうなのでしょうか?

守りたいものは、まず、技術的に守る。それでも、他人が勝手に自分のプライバシーを書いてしまうことがある。それを止めるのは、技術ではなく人の信頼関係なんだろうと思います。

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