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2006年10月26日 (木)

必履修教科を真面目にやる先生を支援しよう

今週になって、富山県の高校が「入試で選択しない科目を学ぶのは嫌だ」という生徒の理由に応じる形で、指導要領で必履修とされた科目を受講させていないという問題が急にクローズアップされています。

しかし、問題は地歴(世界史)だけではありません。

必履修教科『情報』を受講させていない学校がたくさんあることは、この分野の研究や実践に関わっている教員なら多くの人が知っていることです。今年夏の2006PCカンファレンス(CIEC)でも、このことが話題になりました。また、私が非常勤で教えている大学で学生対象に行なったアンケートでも、この実態が明らかになりました。

このことを問題視している大学・高校教員も多いのですが、「教科『情報』は、一部の大学を除いて入試に出ない」という事実の前に、指導要領で必修とされているのにも関わらず、履修させていないというのが実態です。「入試にでないから勉強しない」に「情報を入試に出す」で対抗するというのも一つの方法ですが、東京農工大、愛知教育大、他、いくつかの私立大学でしか実施されていないので、この状況を大学側から変えることは難しいのかなぁ。

「指導要領は何のためにあるのか」を、もう一度考え直して授業を行なう必要があるともいえるでしょう。

そういえば、先週、「免許がない教員が教えていたことが何カ月も発覚せずにいた」という事件も発覚しましたが、一方で3週間の認定講習会で得た知識だけで授業をしている「情報」の先生も多いですよね。熱心な先生は、3週間の認定講習の後でも、自主的に勉強会を開いたりしておられます。僕は、このblog に高校の先生方のblogへのリンクをいくつか載せていますが、それをたどって頂くと、熱心な先生の姿勢を見い出すことができると思います。

でも、世の中には「『情報』は非常勤の先生のみで担当することもしかたない」という姿勢の教育委員会が、いくつかあるんですよね。形式的な免許を持っていない先生を教室から降りてもらうことは免許取得者の権益として大事ですが、肝心の免許取得者がマトモな授業をしていない状況、そして、免許取得者をきちんと雇おうとしない教育委員会にも問題はありますよね。

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