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2007年1月 8日 (月)

「科学と技術」と「科学技術」

Science and Technology の訳は「科学と技術」であって、「科学技術」ではないという話。今日の話の中心はここでした。

言われて考え直してみれば、科学は「具体→抽象 と 抽象→具体」であるのに対し、技術は「具体→具体」ですから、そりゃ全然ちがうよなー。

ということは、「科学・技術」のリテラシーの中に情報リテラシーを組み込むと言う話は、「具体→抽象 と 抽象→具体」と「具体→具体」について情報を元に考えるという話になりそう。

今『情報リテラシー教育』という名前で呼ばれている商品知識インストラクターによる知識伝達が「形式→形式」というところに中心をおいているのとは全く違うことが、本来の情報リテラシーかも…となんとなくわかった気になった今日でした。

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コメント

技術を「具体→具体」と断言してますが、そうなんですか?技術とは何?

投稿: 久野 | 2007年1月 9日 (火) 08:22

久野さん、こんにちは

特に医学などにある話だそうですが、
「なぜ、こうするのかわからないけど、こうするといい」
というのが技術で、その性質を抽象して得られる一般的な性質が科学。

……ということです。だから、「科学技術」という言葉で科学と技術をゴチャ混ぜにしないで、科学の立場で情報リテラシーを考える話と、技術の立場で情報リテラシーを考える話の2本立てで検討してみたくなりました。

なお、現実に行なわれている「オフィスソフトの使い方」という『情報リテラシー』は、その意味で科学でも技術でもなく、形式・様式(UI)を利用して、形式・様式(ファイル)を作る無意味(セマンティクスがないという意味です)な作業で、だからワープロ教育をしても、習った側が習った満足感を得られないんでしょう。だからといって、科学や技術の立場でワープロを教えられるかというとそうではない。

本来的な情報リテラシーというのは、道具の使い方を覚える話でもなければ、「なぜ、こうするのかわからないけど、こうするといい」という話でもないのでしょう。「どんな道具でも大抵の場合は使えてしまう」ということかと。

投稿: たつみ | 2007年1月 9日 (火) 10:27

「なぜか分からない」はありそうだけど、そのままじゃなくて技術でもやっぱり
「具体→抽象→具体」のように一般化や原因究明はするんじゃないでしょうか。
少なくとも目指すんじゃないでしょうか。

投稿: 久野 | 2007年1月 9日 (火) 16:37

もと技術者の視点で。

「方法」が先に来て、その理解を深めるために「なぜそうなのか」を調べる流れだったかと思います。

もちろん、「調べ」は仕事ではない時間に、個人的に掘り出すことが主流でした。
科学的な理解を深める中で、「過去に行った対応とのつながり」が見えてきます。

授業の中では、最初から理論を並べるより「まず手を動かす」「結果のフォローとして理論を交え補足する」ことが多かったかと思います。

投稿: はたやん | 2007年1月 9日 (火) 17:38

>久野さん

それが「科学」なんでしょう。たぶん。
つまり科学的な態度で技術を見るということだと思います。
言い替えると、科学の扱いが高尚過ぎかもしれないと思います。

>はたやんさん

方法が先、何故が後というのは、科学史でよく見られる状況のようです。
つまり、技術が先にあって、そのあと科学がでてくる…と。

投稿: たつみ | 2007年1月 9日 (火) 17:42

プログラムでは
 おまじない
と称して,手順を覚えさせたり,覚えたりしました。
 「理屈はあとで」というわけです。
 ・リンカーでは,標準ライブラリは最後に指定する
 ・8251の初期化命令は3回実行させる
よく考えると,理由はあるのですが,初心者には「おまじない」で済ませるのがよいです。「おまじない」より「作法」というと聞こえは良いですが,「作法」だとしっくりこない。

 これは「オフィスソフトの使い方」と同じレベルでしょうかねぇ?

投稿: 落伍弟子 | 2007年1月10日 (水) 04:22

考えてみました。「理屈はあとで」の「おまじない」にはちゃんと理由があって
いつか(学び手の用意ができ次第できるだけ早く)「種明かし」をしたいわけです。
しかしオフィスソフトの使い方って「なぜそうなってるか」とかいう理由が
ほとんどないような気がします。自分が使わないからよく分からないけど。

投稿: 久野 | 2007年1月13日 (土) 23:15

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