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2007年2月 9日 (金)

【普通教科「情報」を選択教科にすること】という記述

Googleで「高等学校長協会 普通-教科 情報-教育 必履修」というキーワードを入れて検索すると、「平成18年6月20日」という文書が引っかかります。その中は、「平成18年度 教育課程研究協議会における研究主題ならびに主題に係る調査資料作成について(依頼)」と書かれています。全国高等学校長協会での作業アンケートの様子です。Googleで見つかるということは、公開されている文書なのでしょう。

この中でも特に、

小中学校で実施している情報教育との関連を踏まえて、高等学校における普通教科「情報」の課題や、教育効果を上げるための実施方法。次期学習指導要領における扱い方についての要望。(例えば集中講義形式での実施や、選択教科にすることなど)
という部分には、要注目です。

高校の情報教育、特に操作教育中心主義が蔓延している現状では、校長先生方の目には、このように写っても仕方ないところもあるのかも知れませんが、しかし、これでは日本の未来とか、子ども達の未来とか、誰が責任を持って進めていけるのでしょうか?既に諸外国と比較して明らかに遅れているのに、さらに格差を広げていこうという意図を持ってアンケートを取っているように見えます。

校長会を「抵抗勢力」と椰揄する人もいるかも知れませんが、問題はそんなに簡単じゃありません。少なくとも私たち(大学の関連分野の教員)は、そのようにいわれない授業が実施されるように、いろいろな研究を行なったり、現場での実践の援助をしなければならないように思います。

単に「入試に出す」だけでも駄目なことはよくわかっています。入試に出しつつ、ちゃんと協力もしていくことが必要ですよね。

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コメント

横浜清陵総合の五十嵐です。
今後もいろいろな企画を期待しています。

さて、指導教員不足は現場では深刻な問題です。免許講習会に積極的に参加された熱心な方は出世される場合も多いですから。とにかく残っている現有の教員では魅力ある科目群を作り上げるには厳しい状態です。そこで、教科を推進するためには新採用の教員に期待がかかるのですが、採用数が少ないことと、(失礼ですが、一般的には)大学の教員養成システムの脆弱性に問題があるように思います。
教科の存続のためにも、文科省等に「これだけ有能な教員の卵を育てているので、ぜひ現場で活用して欲しい」と進言できるよう、全国の教職課程担当で連絡を取り合い、有言実行していただきたい。と期待しています。

本校ではITC教育を基盤に、教科横断的な教育活動が展開しています。これを支えるのは情報科の教員ですが、人材の異動によっては簡単に崩れてしまいます。このような状況を未然に防ぐために、微力ですが教員養成のサポート活動をさせていただいている次第です。

投稿: VX | 2007年2月10日 (土) 22:08

外国との格差をことさらに広げようとしてるというわけでなく,そんなところに目が向いてないだけなのですが。気にしてるのは県内の競合校との格差だけです。

投稿: わたやん | 2007年2月14日 (水) 00:05

派遣社員として3ヶ月目を迎え、先週末には健康保険に加入手続きが行われるなど、来月からの正規雇用に向けたカウントダウンが始まりました。もちろん、派遣先ではなく「派遣元」との雇用のことです。

派遣開始当初の予定だった「テスト専門要員」としての導入教育を受けた後、いきなり設計メイン担当に引き上げられました。
先週は、キックオフに絡む各種指示、連絡、日程調整など高密度の仕事が続き、バックアップしてくれている社員(私より6~8歳下の現地正社員)の顔色を伺いながらも、過度に無理せず進めています。

「新兵がいきなり連隊長になった」心境で、特に関連部署との位置づけや、工程に関するその会社特有の用語を理解するのに苦労(内向けと外向けで表記が違う)しています。


さて本題ですが・・・

勤務校で、講習会により「情報」を取得した方々は、いずれも管理職東洋を目指している年齢層で、また彼ら本来の専門教科ではないということで、「自分が分かる範囲の展開」で妥協している印象がありました。

では、民間でシステム開発にかかわってきた私が何か提案できたかというと、企業目線での提案を求められながらも、アプリ操作以外の提案は「すべて却下」され、専門教科とされた科目は「選択科目として丸投げ」される状況でした。

結局、その学校で開講された
「情報A(必履修科目:2単位)」
「図形と画像の処理(選択科目:2単位)」
「マルチメディア表現(選択科目:2単位)」
「情報リテラシー1・2(学校設定科目:各3単位)」
は、いずれも教科主任の意向で「アプリケーション操作実習」として進めることになりました。言い換えると、科目名の違いは「使うアプリの違い」でした。

もちろん、私から「教科書の内容はどうするのか?」と確認したところ、教諭陣からは次のような反応がありました。
「生徒の進路には関係ない」
「やりたかったら、”総合的な学習の時間”で君の講座を作れば良いんだ」
と、議論されること無く一蹴されてしまったのでした。

>校長先生方の目には、
「情報とはパソコン実習教科」という認識があったようで、それは教頭においても同様でした。

のちに、前述の「総合的な学習の時間」で私のオリジナル講座として”プログラミング基礎実習”を打ち出したところ、教頭から「そんなことせず、パソコンで遊ばせてやってくれ」と懇願されたことがあり、この教科がいかに軽視されているかを思い知らされました。

「優れた技術者=優れた人格者」を全体に私が打ち出した「技術とマナーの習得」という路線は、少なくとも管理職には歓迎されなかったようです。

その年度こそ、私が常勤職員(当時は実習助手)として勤めた最後の1年でした。


大学においては、高校の情報が「必履修教科」となったことを受け、入学者が「指導要領の範囲を当然習得している」と認識されて当然と思います。

企業でシステム開発に関わった者の意見として、「情報」はパソコンさえ使えればOKという軽々しいものではありません。

たとえば、情報Aにある「問題解決の工夫」。
パソコンに限定せずに考えると、「仕事の進め方」にもつながる重要項目です。しかしパソコン操作に限定してしまうと、問題解決イコール「パソコン操作できない問題の解決」となってしまい、わざわざ学校で一斉授業する意義が見出せなくなります。

長くなりましたが、この教科に限らず「選択教科にするか否か」が議論される時点で、その教科への期待がそれほど高くない印象を持たされるのです。

結局、管理職や教育委員会、果ては国が、必履修とした「情報」に何を期待しているのか。

学校で勤めた5年半、そのうちの3年間は「情報」取得を目指し、管理職の無理解と戦いながら大学生としても過ごしました。
結局、その渦の中で「巻かれた」だけだったのでしょうか。

「教科書をやろうよ!」
そんな叫びも、むなしく消し飛ばされるのでした。

俺の経験を、もっと認めてほしかった。
そんな気がしながらも、企業人の立場からも教育問題への関心は消えない今日この頃です。

投稿: はたやん | 2007年2月18日 (日) 00:15

はじめまして、奥村先生のブログから流れてきました。
工業高校の情報技術科で実習助手として転がっていますが、普通科、特に進学校では履修すらしていないんじゃないかなと想像しているわけですが、アプリ実習でもやってる学校ならまだマシじゃないかなとか、パソコンで数学や理科などの学習に時間を使われて情報としての内容はやっていないんじゃないかなと、悪い想像が増すばかりの今日この頃です。
情報オリンピックのような内容や、数学などの知識とプログラミングの知識がないと解けないなどの複数教科にまたがる内容の入試問題とか特別選考を多くの大学が実施していくだけでも変わっていくんじゃないかと思うのです。高校の先生方の意識のほうが校長会などよりもきついと思いますよ。
小型の二足歩行ロボットを自作していると、内容を知らない周囲からはおもちゃを作っているようにしか見てもらえないんだよなぁと苦笑してます。

投稿: あび | 2007年4月15日 (日) 02:03

あびさん、こんにちは

「二足歩行ロボット」の件、まったくもっておっしゃる通りですね。あれをちゃんと動かせるようにするには、モータの出力、動作速度、重心、モーメント、誤差論など、とにかくいろいろなことをしらないと動かせませんが、その中心技術にプログラミングもありますよね。

現場の高校の先生の意識については、三つに割れていると僕は分析しています。ひとつは黙っていても情報教育をどんどんやってくれそうな先生方、もうひとつは、仕方ないからやるという先生方、そして最後は「やりたくないから違法行為でもばれなければいいのでやらない」という先生方でしょう。

やっぱり「入試に出てない」という認識が強いのも改善する必要がありますよね。国立では農工大、愛知教育大、奈良女子大の3つだけという状況をなるべく早期に改善しないといけないと、実は本当に真剣に思います。

投稿: たつみ | 2007年4月15日 (日) 08:57

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