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2010年8月24日 (火)

A-D Conversion Kinesthetic Learning Activity

Computer Science Unplugged といえば、Tim Bell 先生が中心となって進めてきた、「計算機科学を、計算機を使わずに学習する活動プロジェクト」のことであり、また、そのような思想の総称でもあります。日本国内では、兼宗先生(大阪電気通信大学)が中心となったグループが、和訳本の出版や、さまざまな普及活動を行なっていて、僕も、ときどき微力ながら普及活動のお手伝いに加えて頂いています。

さて、今年は、CS Unplugged の『活動』の幾つかを、自分の授業に採り入れて見ようとしたのですが、検討しているうちに、この思想に合う自分オリジナルの教材を思いついてしまいました。そこで、早速、大学の某授業(複数)で使ってみたところ、わるくない感触。これならイケルと思った僕は、授業の実施方法などを写真を多用して説明し、さらにそれの英訳を作り、恐れ多くも先の副将軍…じゃなかった、 Tim 先生にお知らせしました。

そうしたところ、翌日には Tim 先生からお返事があり、それから、何通かのメールが取り交わされ、僕のヘタッピな英語は native によって完璧に訂正され、"A-D Conversion Kinesthetic Learning Activity" という、大変ありがたい題名をつけて頂き、8月23日午後に、CS Unplugged の公式サイトに、「拡張教材」の一つとして掲載されました。

これ↑の下の方にあります。 Tatsumi という文字列を検索すると一発で見つかります。が、英語だと読みにくいと思いますので、英訳のオリジナルである、日本語バージョンを御覧ください。

この「A-D Conversion Kinesthetic Learning Activity」という活動の学習目標は、大きく2つあります。1つは、「アナログとデジタルの相互変換の特徴を知ること」であり、もう一つは「2進表記」です。サンプルでは、7ビットで符号化していますが、これを例えば5ビットで中断すると、量子化誤差についても学ぶことができます。他にも、いろいろなことを理解できるようになる教材ですので、ぜひ使ってみてください。もちろん、無料です。事前にお知らせ頂ければ、個別にノウハウを共有できると思います。

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2010年、いままでの研究会と、これからの予定(暫定)

最近、ブログの記事を書いてない最大の理由は、やはり、twitterなんだろうと自己分析しています。でも、140文字で語り切れないこともあるんで、すこしずつ、ブログにも戻ってみようと思っています。

とりあえず、最近の行事と、今後の行事について、日程未確定のものも含めて、報告とお知らせ。


  • 2010/07/04(日):「リアル塾議」に参加した。デジタル教科書について議論をしまくった。この会場で、初めてであった河村さん(cognitiom inc.)から、いろいろ教えて頂いた。
  • 2010/07/05(月):理数系学会教育問題連絡会に参加した。数学や理科の学会の教育関係の人が集まる会合だ。科学オリンピックや、新課程(特に中学校、小学校の理科と数学)の話題、それから統計や情報の話題、そしてデジタル教科書の話題など。
  • 2010/07/10(土):CE研@大阪電通大:オブザーバで運営委員会に参加してSSS2010のプログラム査読状況などについて説明した。長瀧先生(岡山大学)の「テレビゲームを通して情報科学を概観する教養教育科目の授業実践」は、よい取り組みだと思う。これをさらに工夫して、多くの人が気軽に取り組めるパッケージにすると、かなり普及するんじゃないかなぁとか思った。嘉田先生(大阪府立大学)の「情報科学の本質的理解を促す教育手法としてのコンピュータサイエンスアンプラグド」は、数学関係者なら、実は指摘されなくても勘づいているような話。だが、情報教育の関係者の中には、このことを新鮮に捉えた人もすくなくなかっただろう。
  • 2010/07/15(木):東京海洋大で、国立大学法人情報系センター協議会の総会に参加した。EDUCAUSE JAPANとかどうなるんだろう…。
  • 2010/07/23(金):信学会の倫理綱領WGに参加。まぁ、いろいろあるよね…(以下、自粛)
  • 2010/07/30(金):翌日の行事にボランティアで参加するので、打ち合せ。
  • 2010/07/31(土):情報オリンピック日本委員会と富士通が開催するイベントで、ボランティアをする。小学生がソーティングアルゴリズムを発見するのを手伝う。当日の様子も、すでに公開されている。
  • 2010/08/02(月):情報処理学会 情報処理教育委員会に出席した。この委員会の主な話題は、情報処理教育、特に専門家育成の話だ。あとは、来年の全国大会での企画の話とか、ここでもやはりデジタル教科書の話題なども出てきた。
  • 2010/08/06(金):1年で1度しかやらないCIEC理事会に参加した。来年の理事に立候補しなかったので、これでおしまい。ちなみに「CIEC理事」って肩書は「すごい偉い人」に見えるので、「実は、理事の人数がものすごく多い」ということは書き忘れてはいけないかな。
  • 2010/08/07(土)〜2010/08/09(月):2010PCC@東北大学に参加。初日の招待講演は、えっと(自粛)。PCカンファレンスに参加している先生方の顔って、いつもイキイキとしている。毎年参加して、元気をもらっているような気がする。
  • 2010/08/11(水):休暇をとったので一日家にいてもよかったのだが、午後に某所で会合をしてから、夕方はプ会26に参加というか主催みたいなものか。教育現場へのICT導入の話と、デジタル教科書の話。非常に非常に濃い話が展開された。WeekEnd 情報科ブログや、総合学科「情報」日誌などにもレポートがある。
  • 2010/08/16(月):墓参り。今年も暑かった。
  • 2010/08/17(火):翌日からのSSS2010の準備のため、1日早く、渋川伊香保へ。
  • 2010/08/18(水)〜2010/08/20(金): 情報処理学会情報教育シンポジウム SSS2010 に参加。今年はプログラム委員長を仰せつかったので、全体の進行とか、表彰とかをやった。あとは、SSS2006で実行委員長をしたときのノウハウも発揮(?)して、いろいろ手伝った。SSSの前に決めることにしていた『SSS2010優秀論文賞』は、「e-Learning型講義における成績と学習データから考えられるドロップアウト兆候者早期発見手法の提案と検証」 高岡 詠子(上智大学)、大澤 佑至、吉田 淳一(千歳科学技術大学) であったが、実際に発表を聞いても、すばらしいものだった。

以下は、今後の予定。

  • 2010/08/25(水):ILAカンファレンス2010@広島国際大学で、シンポジウムパネリストとして登壇。
  • 2010/09/02(木):某公立中学校主催の教員・PTA対象の講演会で、「学校非公式サイト」について講演。
  • 2010/09/09(木)〜2010/09/10(金):和歌山大学で、「平成22年度第5回情報系センター研究交流連絡会議」と「平成22年度第14回学術情報処理研究集会」に参加。
  • 2010/09/11(土):「数学教育の会」@お茶の水女子大学。途中を、所用で抜け、懇親会には合流の予定。
  • 2010/09/18(土)〜2010/09/20(月):日本特殊教育学会@長崎大学。
  • 2010/10/02(土):CE研究会@秋田大学。
  • 2010/10/15(金):電子情報通信学会の SITE(技術と社会・倫理)研究会(日大 駿河台)。
  • 2010/10/16(土):情報処理学会 ジョーシン10秋、金城学院大学(名古屋)。
  • 2010/10/18(月)〜2010/10/24(日): 3rd IASSID-Europe Conference, Rome, Italy に参加予定のため出国。
  • 2010/11/20(土)〜2010/11/21(日):CE研究会@香川大学。
  • 2010/11/22(月)〜2010/11/24(水):日韓情報倫理交流セミナー(ソウル特別市 城北区 高麗大学校)に参加予定のため出国。
  • 2010/11/26(金):僕の所属組織 東京農工大学総合情報メディアセンター 主催の行事の開催予定日。詳細は後日発表。
  • 2010/12/10(金)〜2010/12/11(土):情報教育研究集会@京都大学。
  • 2010/12/26(日):CIEC研究会@札幌市内。企画と当日の進行を担当予定。テーマはデジタル教科書にする予定。なお、日程は「仮」です。
  • 2011/02/05(土)〜2011/02/13(日):CE研究会@東京農工大学。
  • 2011/03/19(土)〜2011/03/20(日):CE研究会@神戸大学。
  • あと、3月下旬に、CIEC研究大会があるはずです。

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